こちらでは、売掛金残高の数字が合わないときに役立つ情報を紹介しています。売掛金残高の数字がおかしいときには、まずその原因を把握することが大切です。原因がわかれば、適切な方法で処理することができるからです。また、売掛金を管理する方法についてもまとめているので、経理業務に携わっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
売掛金残金が合わない場合には、すみやかな対応が重要です。対応が遅れて未回収になるのを防ぐことができますし、また、取引先の経営状況の悪化などがある場合には、それに早く気付くこともできます。また、監査法人から差異に関して質問されても、慌てずに済みます。
月末日に納品をして、その翌日に売上処理を行う場合などに注意したいのが、計上漏れです。売上計上の基準日を処理日にしてしまうミスによって起こります。
転記ミスや分割請求の際に行う計算のミスなどにより、請求金額が不正確になってしまうケースがあります。特に、取引先に指定請求書がある場合などは要注意です。
入金が少ないケースでは、取引先による検収漏れの可能性もあります。請求書の紛失などにより、支払いに回らないこともあるでしょう。入金の遅れについて、早めに営業担当にフィードバックしておくことが大切です。
売掛金は、月締めでまとめて入金されるものです。そのため、複数の請求書がある入金で売掛金残金が合わない場合は、どの請求書が未入金であるかを正確に把握した上で、消込作業を行うようにしてください。
消費税の端数を処理する際、円未満について「切上げ」「切捨て」「四捨五入」など、複数の方法があります。ですから、自社と取引先で方法が異なる場合には、入金処理時に相殺処理を行う必要があります。
売掛金と売上外の債権が入り繰りしている場合は、要注意です。誤って同一の取引先に売掛金・立替金の両方を請求することになり、立替金を売上と勘違いして売上計上してしまうミスが起こりやすいからです。
自社の締日と取引先の締日が違うと、売掛金と入金額に差異が生じてしまうことがあります。処理自体に誤りがあるというわけではありません。
売上の計上が正確であるかどうか、再確認してみてください。人の手で計上処理をすると、どうしても数字の見間違いが起こりやすいので、売上データのコピーを活用するなどの工夫をすることをおすすめします。また、各情報を上手に管理していくことでミスを減らしていけるように、新しいシステムの導入を検討してみるのもひとつの方法です。
それぞれの取引先に残っている売掛金についてしっかりと管理できていれば、資金繰りの見通しを立てやすくなるだけでなく、販売計画も練りやすくなります。
顧客管理において、取引先の名称などで管理すると、同じ会社を別会社として扱うミスが起こりやすくなります。そんなときにおすすめしたいのが、共通の顧客IDを使用して情報を一元化することです。各部署ですでにIDを使用している場合は、IDの紐づけをしておきましょう。
取り決めている締日より後に、取引先への商品提供などがあった場合、それを請求書に含めるのは翌月です。このようなずれ込む部分を正確に管理できていないと、請求漏れが起こってしまいます。取引先ごとの締日をしっかりと管理した上で、このようなケースについてももれなく処理できるシステムを整えることが大切です。
売掛金が支払い期日までに支払われないと場合、それは遅延案件の扱いになります。遅延案件は売掛金未回収リスクが高いので、通常の案件とは異なる、一目でわかるような管理をしておく必要があります。
遅延案件が発生した際には、話し合いや書面などによる督促をしても対応してもらえない場合、裁判手続きへと移行するのが一般的な流れです。できるだけ穏便に済ませるようつとめ、それが無理そうな場合には裁判をすることで売掛金を回収するための計画を立てます。
残高の把握にミスがなくても、取引先に支払い能力がなければ売掛金の未回収が発生してしまいます。すでに与信調査を済ませているとしても、未回収リスクを下げるためには、継続的な与信管理をする必要があります。
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