本記事では、請求業務が抱える主な課題と効率化する方法について紹介しています。
請求業務とは、サービスや製品の提供後に行う請求書発行から代金回収までの一連の業務のことです。サービスや製品を提供したら請求書を必ず発行しなければいけないというわけではありませんが、取引があった証明として発行するのが一般的となっています。
請求方法の種類は、締め日までの取引をまとめて請求する「締め請求」と、取引が発生するたびに請求する「都度請求」の2つ。初めての取引となる企業には都度請求、取引を複数回行って信頼関係を構築している企業には締め請求と使い分けている企業もあります。
手作業やExcelを使って請求金額を計算している場合、取引先ごとに販売実績を照合しながら数量分の請求金額を計算・入力するのは、かなりの時間を要します。誰にでもできそうな単純作業にも思えますが、請求金額の計算は請求業務において最も重要なプロセスのため、慎重に作業しないといけません。時間がその分かかるため、請求金額の計算にかかる工数をどうやって削減するかが大きな課題となります。
データの手入力や電卓で請求金額を計算している場合、どれだけ気をつけていてもヒューマンエラーによるミスが一定の割合で発生してしまいます。お金が関わる請求業務では少しのミスでも信頼の低下を引き起こすため、ヒューマンエラーの発生には十分な注意が必要です。
ミスの防止策としては、ダブルチェック体制の構築があげられます。ただ、人手不足に悩んでいる企業がダブルチェックを採用すると、負担がさらに増えてしまう恐れがあるため、別の防止策を検討する必要があるでしょう。
請求書は証憑書類のため、発行した控えを7年間保管しておかないといけません。請求書を紙媒体で発行している場合、取引先や期間ごとに管理・保管する手間がかかるほか、ファイリングするスタッフやスペースの確保も必要です。取引先が多くなるほど書類の管理・保管にかかる手間も増えるため、紙媒体で請求書を発行している企業にとっては大きな課題となります。
請求業務を効率化するには、業務フローの見直しが必須です。業務フローを見直すにあたり、以下のことを書き出して現在の業務フローを見える化し、改善すべきポイントを明確にしましょう。
請求業務に携わっている人で意見を出し合うことにより、改善すべきポイントが見つかりやすくなります。
請求業務のフローを見える化したら、自動化できるところがないかを検討します。請求業務を自動化できれば、生産性の向上を図れるほか、人的ミスや時間・コストの削減、属人化の解消といったメリットを得ることが可能。たとえば手計算していたものを、Excelやスプレッドシートなどを使って自動計算できるようにするだけでも請求業務の効率化を図ることができます。
最初から高度なものに取り組む必要はなく、無理のない範囲で少しずつ自動化を進めていきましょう。
紙媒体でやり取りしている書類をペーパーレス化することで、インターネット環境とデバイスさえあれば請求業務を行えるほか、封書・開封といった手間を省くことができます。また、テレワークにも対応できるので、通勤時間を削減できるのもペーパーレス化のメリットです。
ペーパーレス化を進めるにあたって注意したいのが、取引先とやり取りしている書類を自社の判断だけでペーパーレス化しないことです。トラブルの原因になりかねないため、取引先の希望を確認したうえで、ペーパーレス化に着手するようにしましょう。
PDCAサイクルの活用は、請求業務の効率化を図るうえでも有効です。自社に合ったPDCAサイクルを回しながら課題点や問題点を明らかにし、業務全体を見直すことで、請求業務の効率化につなげることができます。業務の改善が必要になるケースとしては、新しいサービスの導入や業務フローの変更、マニュアルの更新などがあげられます。
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